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母の短歌      夢幻・無限

「お母さん俺が嫌いになったのか」「大好きだから苦しんでるよ」

今度こそいい世の中に生まれてよ その為母も力尽くすよ

又夢を見たら今度はしっかりと 抱(いだ)き合おうね遠慮しないで

少年の自殺が増えているという 日本支える土台グラグラ

底力お前の為に出さなくちゃ 母の強さを見せてやらなきゃ

余力など何も無いのに 「頑張る」と言った言葉が最後となった

苦しんでいる時は眼中に無いだろう でも母親は子を想ってる

遺された人はどうするべきなのか 私は問いを突きつけられる

終身刑を言い渡されたそう思う 死ぬまでこの子のために服役

格子無き牢獄なのだと思えばいい 我が人生は償いなのだ

苦しみは声にしないと貯まるから 皆「苦しい」と言っていいのだ

役に立つ為に生まれて来たんだよ 自分の価値を何故に見限る

死ぬなんて思いも寄らぬ事だから 子の心親知らずなんだね

心から離れないのは責任が 我に有るかという重さだ

戦争が無くていいなと思ったが 死は日常と隣り合わせで

命だけでも助かってそう願う 母の祈りは無力なものだ

なんとなく頭の中は空の雲 想念浮かびやがて消え行く

人の傷癒す歌を詠む者となり 誇りを持って生きて行きたい

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